ここでは、
動画の動向とファイル形式についてまとめています。
・動向
 H・264という形式が注目を浴びています。
 そもそも「H・264」って何??。
 MPEG委員会も参加し策定した規格で
 MPEG4/AVCという名前も持っています。
 ほぼ同じ画質のMPEG2よりサイズが半分となります。
  この技術は、静止画のJPEGで使われているDCT
 という計算式を用いています。
 これは、画像のRGBデータを人間の目に気にならない
 データを削除してものです(下の画像で理解できます?)。
元の画像   
圧縮率50%       圧縮率30%      圧縮率10%        圧縮率3%
 上の画像のファイルサイズは左から
 125K、18K、14K、7K、4Kとなります。
  圧縮3%(右端の静止画)だとファイルサイズは
 元ファイル(左端の静止画)の3%(≒4/125)となります。
 これは元ファイルの33分の1のサイズという意味です。
  さすがにここまで圧縮すると画像に荒れが目立ちます。
 さて、話を動画に戻します。
  動画は1秒間の動きを30※(fps:flame per second)コマ(標準)の
 静止画で動きのあるパラパラ漫画のようにして見せてい
 ますので、数コマ毎に基準となるコマ(キーフレーム)を
 決め、キーフレーム前後のコマは、そのコマとの違い、
 つまり色や"動き"の情報を検出し、その違いだけをデー
 タ化し全体のファイルサイズを小さくする技術を使って
 います。
これがMPEG2の技術です。
 
2分間の動画ファイルを縦×横を320×240で30fps、
 ビットレート7M(7Mbps)で取りこむと
    ファイルサイズ:700M
 圧縮MPEG2ファイル: 62M程度(8Mbps)
 圧縮MPEG4ファイル: 40M程度(8Mbps)
 圧縮XVD ファイル: 16M程度(2Mbps)
 圧縮H・264ファイル: 15M程度(0.768Mbps)

 となります。
 
 動画を圧縮する際のビットレートとは
 単位時間あたりに処理する量を決めるもので、
 一般にはレートが高いほど綺麗な画像となります。
 HDDレコーダーでは6〜8Mbps、
 DVDクラスでは15〜20Mbps程度となっています。
 当然、高くするとファイルサイズも大きくなります。
 参考
_1コマを縦×横が320×240で3色(RGB各8ビット)で約225KBになります。
          1秒間に30フレーム(30fps)だと約6.7M、2分間だと約800M≒225×30×120

 H・264の技術は、決して斬新な技術でなく、
 従来の技術をさらに改良して、
 更なる圧縮率を実現しています。
 主な技術は4種類です。

  1 デブロッキング
    
ブロックの境界で映像をスムーズに見せる
      ブロック状のノイズを防ぐ技術で圧縮率には影響しない

  2 フレーム内予測
    真ん中のブロックを左右前後のブロックから予測
  3 1/4ピクセルMC
    1/4単位で動きを検出する
      上述の"動き"の検出を0.25ドット単位で行う
      これまでが0.5ドット単位だったので捉えたい動きが正確になる

  4 重み付け予測
    "明るさの変化"という要素を新たに設定し、
     だんだんと明るくなるシーンを予測し、本当のシーンに近づける

            
動画ファイルについて